藍音

数ヶ月、残した言葉を並べただけです。

 

 

indigo la End 「素晴らしい世界」

 

「虚無感」

息をすることしかできないあの感覚

自分をものとして扱い、独りへと駆り出される

誰かと生きる世界は、美しく鮮やかだ

けれど、もうそこにいる権利も何もなく、

「さようなら」と呟いて、床に就く

 


深夜に街を歩き、ここにいるけど、ここが居場所じゃないだなんてよく呟き、いなくなった人の事をぼんやり思い出す

「大丈夫」だなんて、大丈夫な人間も言わないし、大丈夫じゃない人間が言う言葉

言い聞かせて、ここが居場所だと言い聞かせて

また明日、明後日、1週間、、と時間は過ぎ、

いつまでここにいればいいのか、だなんて

ぼんやり考えながら、ご飯を食べ、寝て、

空虚な体に、何かを埋め合わせていく

 


やっぱり「大丈夫」そうだな

 

indigo la End 「彼女の相談」

 

indigo la Endのクリスマスソングはこの曲だと思う。理由は単純、サンタが出てくるから

毎年、イルミネーションは必ず見に行ってしまう ディズニーもクリスマスの時期が好きだ

それくらいにこの時期の感性は、世間一般と等しく変わらない感じだと思う

凍えそうな夜風と、矛盾するような街の温かみ

あの日は雪が舞っていたな、あの時は赤いレンガの街にいたな、とかとか

 


だからこの時期か長く続けばいいのにとか思うけど、一瞬で過ぎるから良さがあって、

忙しい街に自分を見失いそうになるから、

これくらいが丁度いいって思う

「彼女の相談」は何故か心が温かくなる曲

今年もこの曲と一緒に、この時期の街並みを見られて、ひと握りの満足感に心を満たす

 

 

indigo la End 「蒼糸」


「恋」とはかなり抽象的でフワフワした言葉だ

幼稚園児のするような小さな恋から、許されないような大人の大きな恋まで多様である

その重ねが人に哀愁を与え、重ねる度にその失敗に目を背け、自分が嫌になる

けれど、失敗と悲しみは人に優しさを与えて、それはいつしか自分に戻ってくる、はず

その鈍ってしまった感覚にもどかしさを感じつつ、けれど、「あなた」がいる紛れもない事実を信じ、それを結末と名ずけることをする。

 


「糸が吉に絡まった未来に希望を見出したい」

 


音楽に人生を乗せすぎた。

川谷もそれぞれの人生が、って今年言ってたな

ある音楽に対して私の中で、すれ違いが生まれてしまった。私はそのもどかしさと、初めての違和感にどうしようなくなってしまって、その矛を収めることができずに、血の雨を降らしていた。でもそれは誰かを傷つけた訳じゃなくて、私の心で起きた自傷行為

なら一度離れてみよう、また来年会ってしまうけど、それがもしかしたら一生の別れになるかもしれない。音楽に対してそうした別れを経験した事はまだない。

それまで残り僅か 私の考え方や何かが変わりつつある。そんな年だったな、1年

 

 

DADARAY 「花は買わない」

 


赤い糸なんてない、それは嘘だ。

結びついた気持ちと気持ちは、何故か繋がった感覚のままでいる。それを赤い糸って洒落着いた言葉で表す。糸が切れない、早まる鼓動も収まらない。

恋は花束のようなものだ。なんて蒼き花束の時に謳ってた気がする。一つ一つ美しく咲いてしまった記憶が束になる。萎れたら枯れる。

花を買い替えてしまえば、恋心は移ろう。

忘れるくらいなら、盲目な泣き虫のままでいい

進もうが、何をしようがこの先には何も待ち受けていない。暗闇、底のない沼、沈めば沈む程に、甘さは苦さに等しい。酔わされた世界はまるで温かい。寒さで誤魔化す絶望と、気づかない感覚の鈍り、これが幸せだなんて馬鹿になって愛す劇に身を投じたいだけ。

終わらせられた旬は過ぎて、その場しのぎ、愛情の真似事の重ね着。冬は過ぎて春になり、脱ぎ捨てるべき旬が着ても、羽織り続ける季節外れの重ね着。脱いでも、それが誤りだった事に気づくだけの傷。朝に咲かず、夜に咲く花

それが萎れた花だと気づく事なく、育て、水をやって愛する。その雫は、愛する為に生まれた訳じゃないのに、涙だなんて気づかず花は咲く

 

indigo la End 「she」

 


この曲は、あの人のノンフィクションだと

私は思う。

誰かを愛した時、何気ない日常に色が着くなんて在り来りな言葉がある。色なんかじゃなくて、そこにいるだけで満足してしまう。

ふと思い出したあの日の事、雨が降り出した夜の事、あの時の情景は、下手な台本じゃ作り出せない。そんな洒落た口実なんか考えてみたり

好みが同じだった、そんな事も愛おしかった。

夜に宙を舞うあの光景は、紛れもない事実で、覆ることがない過去

ああ、あんな顔が好きだったな

どこか真面目な理屈で誤魔化してた僕は馬鹿だった。もう遅い言葉を呟く

また光景が宙を舞う、夜に、独りで舞う

ああ、泣きそうだ

 

indigo la End 「砂に紛れて」


「好き」なんて不器用な言葉だ。

器用に使えてしまう人間が羨ましい、そんな器用に使えてしまうあなたが憎たらしい。けれど、そんな棘のある言葉の反面、愛おしい。

僕の中にある「好き」もあなたと同じくらい淡い気持ちである、はずなのに同じように照れることすらはばかれる。

あなたが僕に歩み寄っても、それを受け付けられない。こんな不器用な姿はもどかしい。

自分の本来の気持ちに、カッコつけるように砂で紛らわして、本来の気持ちは、ただあなたを愛したいだけなのに、

「好き」なんて言ってしまえば、気持ちを素直に伝えられる。そんなの知ってる事だけど、言わない事の「カッコつけ」に酔いしれる。そのすべき正論と、正したい美学のアンバランスさに生まれるメロディ、

本心の愛したい気持ちは、砂に隠せるほどちっぽけなものではない事も心をもどかしくする。

その恋心、淡い気持ちに気づいてしまったらそれが最後になってしまうのか、その意味不明な気持ちの揺らぎに、いつも気持ちは決めかねて、「好き」な気持ちは零れていく。

砂に混じった気持ちはあなたには結局届かなくて、この恋心はピリオドを打った。僕にできなかったことが出来た誰かにあなたはほっぺを赤くしながら一言零した。

 


「好きだよ」

 

indigo la End 「フラれてみたんだよ」

 

「フラれてみたんだよ」なんてただの理想郷

本当は、自分の望みも届かない現実

そんな夢心地な魔法ではなくて、解くべきなのは自分にある「誤解」

単に別れを切り出された、この曲にあるのは

誰かから聞かされた「他人の影」

もしかしたら、そう思い込んでいる自分の幻想かもしれない。

気取った自分、着飾った自分に酔いしれているだけ、いや、目を背けているだけ

「フラれてしまった、負けた自分自身から」

 

 

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